吉良朗

【Web小説】霧の部屋

小説 霧の部屋

霧の部屋

この病室で起きていることは何なのか――? 全身に痛みを感じながら目覚めると病室にいて――身動きもできず、ベッド脇のカーテンにおちるサッシ窓の影を見ていることしかできない。そして、気つくと部屋のようすは ...

小説 静かな隣人

最終話 新たな隣人

― 静かな隣人 ―  この1か月の間に隣室には内装屋が入ったり清掃が入ったりで、昼間はガヤガヤと騒がしくなることが多かった。  隣室が次の主あるじを迎える準備が整ってから一週間ほど経った日曜日、その気 ...

小説 静かな隣人

第8話 うるさい隣人

― 静かな隣人 ― 「あー、うっせー。もう無理だ! ぶっ殺してやる!」  和雄の我慢はついに限界に達していた。  壁をいくら殴ってみても、一向に実況の叫び声が収まる気配はない。  和雄は勢いよく立ち上 ...

小説 静かな隣人

第7話 翳りゆく部屋

― 静かな隣人 ―  部屋を襲撃された際に、部屋の中の物はことごとく破壊されていた。  ほとんどが使い物にならなくなっていて、それらはひかりの両親が片付けてくれたのだが、大半は捨てられていった。  な ...

小説 静かな隣人

第6話 夜がつづく

― 静かな隣人 ―  ひかりは必死に抵抗した。  抑えつける二人も無我夢中だったが、俯うつむくようにして一切ひかりの顔を見ようとしなかった。  脚は自由だったため必死でばたつかせたひかりだったが、外国 ...

第5話 長い夜 ~静かな隣人~

小説 静かな隣人

第5話 長い夜

― 静かな隣人 ―  気がつくと、目の前の床に血だまりができているのが見えた。  頭をやられたか――  かなり血が出てるようだが、痛みはなかった。  喧嘩で初めて角材で頭を割られた時、血が思いのほか出 ...

第4話 四面楚歌 ~静かな隣人~

小説 静かな隣人

第4話 四面楚歌

― 静かな隣人 ―  毎日昼夜問わず突発的に泣き出すシュンは、その日の夕方も泣き喚わめいていた。   そんなシュンを放置したまま、ひかりはヘッドホンで音楽を聞きながら、寝そべった姿勢で、怪我した野良猫 ...

第3話 外国人アパート ~静かな隣人~

小説 静かな隣人

第3話 外国人アパート

― 静かな隣人 ―  『オマージュ商材』以降、和雄の乏とぼしいアイデアは早くも底を尽いた。  そして、そこからは安直で乱暴な方向へシフトチェンジし、そしてエスカレートする。  グループのメンバーに空き ...

第2話 犯罪グループ ~静かな隣人~

小説 静かな隣人

第2話 犯罪グループ

― 静かな隣人 ―  和雄は母親の顔を知らない。  父親は典型的かつアナクロな毒親で、たまにやる日雇い仕事で手に入れた金もほとんどが酒やギャンブルに消え、老若男女相手を問わずすぐに口論をふっかけては、 ...

第1話 和雄とひかり、そして隣人 ~静かな隣人~

小説 静かな隣人

第1話 和雄とひかり、そして隣人

― 静かな隣人 ―  ベランダの窓から真っ赤な月を眺めていると背後で和雄の舌打ちをする音が聞こえたので、ひかりはゆっくりと振り返った。  和雄がしかめっ面をして隣室との境界になった壁を殴る。 「毎晩毎 ...

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